07 - 顔よ@ポツドール(本多劇場)

人の顔についてをポツドールがやる、ということで、さてどんな展開になるのやら?と楽しみにしていたのですが、若干自分的には残念な結末。続きは内容に触れているので畳みます。







残念な結末と書いたのは、「顔について」で話される内容で「人間顔じゃないよ」とか「やっぱ人は顔がいい方が得だよね」とか「一緒にいるあの子はイケてないから引き立て役」とか「あの顔でそんなこと言っちゃう?」とかいろいろあると思うんだけど、想像できる言葉が全て出てきただけで「ん?だから?」と思ってしまったのだ。顔についての四方山には新しい切り口など存在しないということなのか。新しさを求めてはいけないのか。ポツドールを見に行った時にはたいてい「あーそこまで言っちゃう」という薄ら暗い気持ちが、それほど違和感のない感じで出現するのでうまいなぁーと思ってたんだけど、今回は予想できる言葉が「お!出てきたなその言葉」って思っただけで終わってしまったような。最終的にぞわーっとした気持ちも残らなかったし。ポツドールの表現自体に慣れてしまったのか。それとも今回がマイルドだったからか。もちろんそんなM的な見せ物を見るような目で見ているわけではないのだけれど。そしてやっぱり女子の、特に顔がキレイと言われている子の気持ちの切り取り方は薄くて、そしてありがちだなと。全然目立ってないし。それよりいわゆるブサイクカップル(しかしあのふたりはいつもそういう役なんだなぁ)のがドラマチックだったりして。作りやすいのかしら話が。美人はつまらないってことか。
でも今回は4つの部屋でうまくセリフがシンクロしたり、謎解き要素が入ってたり、よりお芝居的になっていたので、新しい試みに進んだのだなぁと思った。雨のシーンとかそのシーンの意味はどうであれ、美しかったし。
しかしあの終わらせ方はどうなんだろう?「人間失格」の時は「弱い人間の妄想」としてはアリだな、と思ったんだけど、今回はちょっと???だな。ああやって終わらせることで「ま、人間の頭ん中で考えてることなんだからさ」ってほっぽられちゃった気がした。そしていろんな人の感想とか読むと自分が「えー???」と思ってる部分ほど絶賛されてるので、自分の感性がちょっと変なんだなということも思い知った。