ゴール6分前の

長い長いゲームの始まりで、ボクらは山の中に来ていた。チームで車に乗った。ゲームはカンタンで1日あとまでに生きてゴールに行けばいいだけ。最初、山の中では風船とかボールとか、ぶにぶにしたスライム状のものとか、そういうものが空から落ちてくる。それは番号がふってあって番号で爆発したり生き残ったり、当たっただけで爆発したりする。普通の雨だと思っていると、それが薬品だったりする。そんなものをよけたり拾いながら、山の上からだんだんと街に降りてくる。途中、川が流れている崖や海も出てきて、車で穴を飛び越えたりとか、川を渡ったりとかして逃げる。森や崖の上に隠れたりもした。街に降りてくると、今度の敵は人間で、敵のチームの人だったりとか、主催者の人の見つかってタッチされたらアウトだったりとかで、とにかく街中を車で走りぬけていた。車で通れない小さな道に出てしまったので、チームは車を降りて走って逃げた。でかいデパートのエレベーターと階段を駆使して逃げ回ったりした。チームの人と連絡を取ると、みんなはまた車に乗って、少し田舎の方まで戻って時間つぶしをしているらしい。合流したいのに、自分の場所がわからなくて伝えられない。ひとりで街中を逃げたり隠れたりしている。そうしていると、ゴール時間が近づいてきた。ゴール地点ではチームで集まっていないといけないのに、チームも見つからないしなかなかたどり着けない。あと6分前というところで、チームの人と連絡が取れて、その場所に自転車で急ぐ。自転車の荷台にはパソコンと上着が入っていて、あまりに焦って上着を下水に落としてしまう。少しパニくりながら拾って走りだす。そこでフィルムが終わる。