ピローマン

初めて最前列で舞台を見る。しかもほぼ真ん中。舞台装置の匂いまでする。ほのぼのとしたアメリカンな舞台を想像していたが、全然違った。劇中話のほとんどが暗くもの悲しいのに、すごく魅力的で、こんなお話がいくつも書ける人ってすげえなと感心。カーテンコールで長塚圭史が舞台に上がって、すごい手足長くて背高くてちょーかっこよかった!本編の感想はまた。
カトゥリアンの書く話はどれも弱い子供が犠牲になる残酷なストーリー。子供の未来が良かれと思ってする残虐な行動の数々は、子供たちを本当に幸せにしたかどうかは定かではない。ちょっとジャンルがはずれるが、これってよくある話。「キミが良かれと思ってやったんだ」…子供が殺されたから残酷に見えるだけだけど、ほんとは誰だってやってる。人の未来をつぶすようなちょっとした大きなお世話。それをすごーく思い出した。ピローマンは結局死んでしまって、子供たちは大人になって悲鳴をあげたけど、それを聞きながら死んでいった結末に悲しさはない、と思う。そういうことなんだと思う。こんなグダグダ書いてたらもう1回見に行きたくなってきた。見終わって気がついたら、私が見たのはなんと楽。もう次はないんだ。がーん。175分堪能しました。