世が明ける時間がこれほどまでにスキだとは

知ってたけれども。その正体は・・・
23:30、重い腰というか尻をようやくあげて電車に乗る。「THE 有頂天ホテル」を見に映画館へ。なかなかおもしろかった。でも思ったよりもコメディじゃなかったので、途中からそれほど笑えないむしろ泣ける、と思いながら見た。演出家と監督は視点が違うとは思うのだけれど、三谷さんは割合きちんと監督だなあと思った。もっと視点が流れない映画かと思っていたので。そしてやっぱりうまいなあ。話がうまくできすぎている。誰か不幸になった人いたっけかな?と考えながら夜の街に紛れる。
そのまま歩いて帰っても良かったのだけれど、ふとそうだ「のだめカンタービレ」が読みたい!と思ってしまったので漫喫へ。やっと話の意味がわかった。いつの間にのだめが共演?みたいな感じだったので。千秋がオケの指揮者?みたいな感じだったので。感じだったので。
ここも2時間ぐらいで切り上げ、おなかもへってきたので松屋に行った。ここではご飯を上品に食べる必要が全くないのだな、と思ったら少しうれしくなり、口の周りにいろいろつけながら汚く食べてみた。ぐっちゃぐっちゃに混ぜたりしてもいいのだなあ。ドーナツを食べる時は口の周りにべたべたとくっつけながら、それもこまめに拭いたりせず、とにかくドーナツを美味しく食べきることだけを考えて食べた方が美味しいように、ここではなんだか下品に食べた方が美味しいようだ。白いご飯にたれをだらだらとかけながら食べる食べ物なのだし。
そして明けていく空を眺めながらてくてく歩いていると、本当にこういう時間帯がなによりもスキで、この時間帯に外にいるのがスキで、1日のうちで一番寒いこの空気がスキで、はたしてその正体は・・・?
私はドライブも好きなのだけれど、免許がないので、ドライブをしたいときはもっぱらタクシーに乗るのです。今日もちょっとの距離なのにタクシーに乗って運ばれた。そして少し手前で降りてまた歩いた。
この時間がスキになったのはいったいいつからだろう?大人になった時にはもうスキだった。学生の時、深夜ラジオを聞いて、聞き終わると5:00で外は明るくて、あの時間はもうスキだった。そしてもっと前は朝5:30頃起きるのがスキだった。それは小学生ぐらいで・・・・・・・どうもこの辺の記憶までしかない。あの誰もいるのにいない。ピンと張った空気がどうも心地よいのは年期が入っているらしい。
・・・と、そこまでさかのぼったところで家についてしまった。